段差解消機チェーンウェイター徹底解説
〜独立耐震構造で「構造遡及」されない次世代バリアフリーソリューション〜
なぜ今、「設置しやすい」段差解消機が求められるのか
日本社会は、急速にバリアフリー化が求められる時代を迎えています。
現在、車椅子を利用して生活している方は約200万人に上り、2024年4月に改正障害者差別解消法が施行され、民間事業者にも「合理的配慮の提供」が義務化されました。
一方で、日本の住宅事情を見ると、持ち家を保有する世帯の約6割のうち、その約8割近くが2階建てという現状があり、階段という段差は車椅子利用者にとって深刻なバリアとなっています。
しかし、こうした既存建築物にバリアフリー設備を後付けする際には、大きな壁が立ちはだかります。
従来の段差解消機やエレベーターの設置では、建築確認申請の複雑さ、構造計算・構造補強の必要性、そして大規模工事に伴う工期やコスト増という、避けては通れない課題があったのです。
常識を覆す「自立型チェーン駆動」
このような課題を解決するため、茨城県水戸市で長年の実績を持つ総合金属加工企業(創業1958年)、有限会社菊池製作所の社内ベンチャーとして起業した株式会社CHAINWAITERが、革新的な段差解消機を開発しました。
CHAINWAITERの最大の特徴は、「自立型チェーン駆動方式」という独自の機構にあります。この画期的な技術は、超難関と言われる国土交通大臣認定を2022年に取得しており、その信頼性は公的に証明されています。
さらに型式適合認定(建築基準法第68条の10に基づく認定)も取得済みで、各設置現場での確認手続きが大幅に簡素化されています。
心臓部には、産業界で確かな実績を持つ椿本チエイン製の特殊チェーン「ジップチェーン」を採用。
100万回の耐久テストをクリアする強靭さを誇り、積載荷重300kgという仕様で200kgを超える大型電動車椅子にも対応し、毎日の利用でも長期間にわたって安全性を保持します。
なぜチェーンウェイターは「構造遡及」が不要なのか
建築関係者を悩ませる「構造遡及」という問題
建築基準法において、既存建築物に一定の設備を追加する際、しばしば「構造遡及」という問題が発生します。
構造遡及とは、既存の建物に新たな設備を設置する際、建物全体の構造計算をやり直し、現行の建築基準法に適合させなければならないという制度です。
建築当時の基準で建てられた多くの既存住宅は「既存不適格」であるケースが多く、設備追加が建物全体の法的な見直しを誘発するリスクがあります。
特にバリアフリー法と呼ばれる「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」との関係において、段差解消機設置時の建築確認申請は、工期延長とコスト増大の大きな要因となってきました。
建物から「独立」するチェーンウェイターの技術
チェーンウェイターが構造遡及を避けられる理由は、その独自の「独立耐震構造」にあります。
一般的なエレベーターが、建物の最上部からワイヤーでカゴを吊り上げるため大規模な建物補強を必要とするのに対し、チェーンウェイターはカゴを下から直接突き上げ、全ての荷重を地面で支えます。
よって、荷重バランスが最底部にある事から自立したエレベーター構造が可能となります。
結論として、チェーンウェイターは建物に負荷をかけない独立耐震構造のため、建築物の構造計算に影響を与えず、建築確認(構造関連)が原則不要となります。
2025年建築基準法改正で、その価値はさらに高まる
2025年4月から施行される建築基準法改正により、チェーンウェイターの価値はさらに高まります。
法改正の要点:4号特例の縮小
今回の法改正で最も影響が大きいのが「4号特例の廃止」です。これまで、一般的な木造2階建て住宅などは「4号建築物」として、建築確認申請時の構造計算書の提出が不要でした。
しかし法改正後は、これらの多くが「新2号建築物」等に分類され、構造計算書の提出が義務化されます。
チェーンウェイターの価値増大
この改正により、既存住宅・小規模建築物の改修時には手続きが複雑化し、構造計算のための費用・期間が増大することは避けられません。このような状況下で、構造遡及されないCHAINWAITERのメリットは絶大です。
- 既存建築物の審査不要:既存建築物に触れない為、改修検討が安易に行える。
- コスト削減:構造計算書の作成費用や、それに伴う設計費用や施工費用を削減。
- 設計自由度の向上:既存建物の制約に縛られず、改修計画を進められます。
- 手続きの簡素化:型式認定により、各現場での個別審査が簡便です。
法規制だけではない、製品としての優れた特徴
高い安全性と耐久性
100万回の耐久試験に合格した特殊チェーンと、国土交通大臣認定という高度な検証を取得している事が信頼性の証です。
積載荷重300kgという仕様で、大型の電動車椅子にも安心してご利用いただけます。
省スペース・ミニマルデザイン
床下42㎝に全ての機能を収納できる事から、設置に必要なスペースは約畳一畳分。限られた空間にも設置可能です。
また、2階天井への干渉が無い為天井高が低い建物へも設置が可能です。
設置の容易さと短工期
設置工事は最短1日。組立は人力で行え、クレーンなどの重機も不要です。住宅街でも、トラック1台の駐車スペースがあれば搬入・設置が可能です。
まとめ:チェーンウェイターとは・・・
段差解消機「チェーンウェイター」は、独自開発の独立耐震構造により、既存の建物に一切負荷をかけずに設置可能です。
「構造遡及」されないため、建築確認の手続きを大幅に簡素化。
国土交通大臣認定の信頼性を持ち、工期短縮とランニングコスト削減を実現する本製品は、あらゆる課題をクリアし、誰もが安心して暮らせる社会の実現に貢献する、次世代のバリアフリーソリューションです。
設置をご検討の際は、まずは資料請求や現地調査からお気軽にお問い合わせください。
経験豊富なスタッフが、皆様の個別ニーズに最適なソリューションをご提案いたします。